2012年3月5日月曜日

鰭酒


フグの鰭(ヒレ)です 
ひれ酒用に板に張り付け乾燥させています これを見ると「この店はちゃんとフグ調理師免許を持っている板さんがいて 店でフグをさばいているんだな!」と思います
今の時期 日本料理屋の冬の風物詩と言っても良いでしょう
フグ料理を食べるなら やっぱりひれ酒は飲みたいものです
火で炙ったヒレを酒に入れて飲むなんて誰が考えたのでしょう
かつて”三増酒”の様な品質の悪い日本酒が幅を利かせていた時代、ヒレは「二級酒を特級酒に変えてくれる」と評され、安い酒を美味しく飲む手段として定着したそうです
日本酒の品質が向上した現在でも、ひれ酒は独特のコクと風味で根強い人気を持っています。


☆どんトリビア(31)

三増酒とは”三倍増醸酒”の略で日本酒に三倍あるいはそれ以上のアルコールを添加して作った酒の事 その際、味が薄まってしまう為 調味の為に糖類や酸味料、あるいは甘味料やアミノ酸などを加えている。
戦前、酒造用の米が手に入りにくくなっていた頃、少量の材料からたくさんの酒を作るために考案された方法だが、戦後になっても安価コストで大量の酒が造れることから、現在に至るまで行われている。

ふぐ料理を出す店によって作り方は微妙に異なっていますので これが正しい方法という様なものはありませんが火をつけてアルコールを飛ばすのはアルコール度を低くしてスープの様に飲みやすく為だそうです
”炙ったヒレを酒に入れて飲む”という発想もすごいのに そのうえ酒に火をつけて飲むなんて初めて見た時は私自身驚きました

割烹 呑では常時ヒレ酒を扱っていますので
皆様のお越しをお待ちしてます


☆どんトリビア(32)

フグ調理師とはフグ条例に基づき都道府県知事が行うフグ調理師試験において免許を取得した者である 有資格者以外は業務を行えない業務独占資格
もちろん私は持っています

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